2019-11-15 冬の月 その笑顔だけは嘘であって欲しくない 語りかけてくる君はまるで月のよう 騙りかけてくる君はまるで太陽のように 無理にでも笑ってくれる 屋台の灯りは少し眩しい 灯台の燈りは少し寂しい 海に映る火花の明りは とても麗しくて 月のように 強く明るく 憎く妬ましく 嘘で虚言で偽りを固めて ただ 笑って 海に映る君の影は 暗い海を明るくしてるようだった 本当の月は 泣いていた 本当の君もまた 泣いていた 海に映る光たちは 夜の闇に 月の闇に 呑まれていってしまった 笑っていたかっただけなのに ただ 打ち上がる花火だけは その笑顔を照らしていた