ねくねみねねれーしょん?

ぐだぐだぽえむ

2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

消えた夏の夜

花火の後の静けさ 耳が慣れない 君の声が幾分か小さく聞こえる いつも見る制服の君と 今日だけ特別な浴衣の君は 雰囲気から違う気がした 花火を見た公園から駅まで歩いた 付き合ってもない君の隣で 新しい何かが芽生えそうな 曖昧で落ち着かないこの感じ 早…

六畳間物語 #1

図書室の奥の空き教室 図書準備室みたいな 古い本とダンボールが積み重なるその奥に 何故か畳が敷いてある 居眠りの罰として掃除をしていたが なかなかいい場所を見つけた 昼休みはここで毎日のんびりしようと… 『柳瀬くんだよね、ここで何してるの?』 クラ…

最期の一歩

恋じゃなくて愛なんて言い訳 もう聞き飽きたし 嘘じゃないってより 合理化することしか出来ない愚かさ 君の嘘と僕の妬みが ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる 回り回って転生の輪廻 天井にくくりつけたロープの輪っかに手をかけた ぐるぐるぐるぐるぐるぐる…

はじまりの物語

初めて朱莉に会ったのは幼稚園の頃だった 朱莉は俺にずっと着いてきて 妹みたいな存在だった よく俺の家に来ては 一緒にぷよぷよをして遊んでいた 朱莉は物語の序盤出てくる 骸骨のキャラクターが怖くて それ以上進めなかったっけ そして同じ小学校に入学し…

灰被り猫

あ、また嘘ついた ほら早く行くよ? いいじゃんちょっとくらい あれ、眠いの? ごめんねわざわざこんなところまで 愛してるよ 記憶 いつかは 消えてなくなる 桜のように 散って散って散って散って 逃げ続ける僕はまだスタートラインにも立てない

熱宙症

ありがちで退屈などこにでもある そんなちょっとした思い出でも描く あの日あの時あの場所で 君の最期をみた 視たくないものを じめじめした夏の日を 足跡を見送った 取得のない人生なんて そんな当たり前なことを わざわざ口に出すこともなく ただ火葬を好…